包括適応度とは ある個体が自らの遺伝子を残せる度合いを表しています 自分の子孫を残す直接的な方法と 遺伝子を共有する近親者の繁殖を手助けする 間接的な方法があります 例えば、雌の働きバチは 繁殖をしませんが 食料を運ぶなど 女王バチの生存と繁殖を手助けするという 利他行動を取ります 働きバチは女王の近親者であり 大半がその娘です そのため働きバチの遺伝子は女王の子孫へ受け継がれていきます こうした近親者に対する利他行動は 血縁選択を通じて進化したと考えられており 近親者の繁殖率を高める 自然選択行動です 働きバチの場合、自らは繁殖しませんが 利他行動により 包括適応度が高くなっています