反応の内部エネルギーの 変化量ΔEは 熱量qと 仕事量wの和です 温度変化で 熱を測るのは簡単ですが 圧力-体積型の仕事を 体積変化で測るのは不便です 気体の化学反応では 体積を変化させなければ ΔVはゼロになり 結果としてwはゼロになります したがって 反応の 内部エネルギーの変化は 正確に移動する熱に 等しくなります 一定の体積条件の下では 反応の熱伝達は ボンベ熱量計を 使って測定されます これは 一定の圧力条件下で 反応の熱量を測定する コーヒーカップ式熱量計とは 異なります ボンベ熱量計では ステンレス製の容器の中に 0.512gのナフタレンを 入れます 入口から点火コイルを 試料に接触させます 次に 容器は酸素で満たされ 既知の質量の水で満たされた 断熱容器に浸されます 反応物を電気的に点火することで 容器内で燃焼反応が起こります 放出された熱は 水と熱量計アセンブリの それらが一体となって 構成された 様々な構成要素に 吸収されます これにより 温度は6.42℃上昇します 熱量計全体で吸収される 熱量q calは その熱容量C calに 温度変化ΔTを 乗じたものに等しくなります 実験的に決定された C calの値が 摂氏3.20キロジュールで あるとすると これをΔTの値に 代入すると 熱量計の熱量は 20.5キロジュールとなります 熱量計で得られる熱量は 反応で放出される熱量に 正確に等しくなります 容器が封印されていると 反応は一定の体積で発生し 行われる仕事はゼロです したがって 反応の熱は 内部エネルギーの変化に等しく マイナス20.5キロジュール です この値を0.512グラムの ナフタレンの モル数で割ります この値に3.99 x 10マイナス3乗を掛けると ナフタレンの1モルあたりの 内部エネルギーの変化は 負の5140キロジュールと 算出されます