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4.16:

原形質連絡

JoVE 核
生物学
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Plasmodesmata

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植物細胞には 硬い細胞壁があり、細胞の形と等張を 維持する役割を担っています。しかし、このバリアによって 細胞間のコミュニケーションも 阻害されてしまいます。この問題を解決するため、植物細胞は 原形質連絡ーと言う小さな チャネルを通して、細胞間コミュニケーションを行っています。原形質連絡にあいた穴は、隣接する細胞の原形質膜が 繋がってできています。原形質連絡の中心には デズモ小管と呼ばれる、小胞体(ER)から伸びた 組織があり、隣接する細胞を 繋いでいます。細胞質基質が 2つの細胞間を 流れています。このように、原形質連絡によって 原形質基質の 連続したネットワーク、シンプラストがつくられているのです。デズモ小管は チャンネル内を通って 細胞質スリーブを 形成します。細胞質スリーブは 拡張や縮小することができ、原形質連絡の 浸透性を制御します。例えば、正常な環境では、水と糖分やイオンなどの 小さな分子は細胞間を 自由に行き来することができます。しかし、分子が通過できる 細胞間隙が ほんのわずかでもあれば、デズモ小管はギュッと きつく閉じます。より大きな分子ー 小さなRNA、転写因子、その他の 細胞質タンパク質などーの 交換は厳しく制御されています。多糖類カロースが 蓄積することによって 細胞壁の開口部が 狭くなり、大きな分子の 流入が阻止されます。カロースが分解されると、開口部が広がり、高分子が原形質連絡を 通過できるようになります。さらに、カロースの蓄積によって すべての分子の移動を 停止することもできます。この仕組みは、チャネルを通って 隣接する細胞に感染する 植物ウイルスの移動を 阻止する場合などに役立ちます。原形質連絡の2通りの 方法で形成されます。一次原形質連絡は 細胞分裂の初期段階で 形成され、壁孔域と呼ばれる クラスターの中に 集まっています。二次原形質連絡は さらに後の段階で 既存の細胞間に形成されます。最後に、原形質連絡は シンプラスとから隔離する 必要がある場合など、細胞の必要性に応じて 退化させることができます。

4.16:

原形質連絡

多細胞生物の体を構成する器官は、細胞が形成する組織でできています。細胞がまとまって働くためには、コミュニケーションが必要です。細胞がコミュニケーションをとる1つの方法は、他の細胞と直接接触することです。隣接する細胞をつなぐ接点を「細胞間接合部」と呼びます。

細胞間結合は、菌類、植物、動物の細胞に共通して見られるものですが、細胞の種類によって、異なる種類の結合が存在します。動物細胞に見られる細胞間接合部には、密着結合、ギャップ結合、デスモソームなどがあります。植物細胞をつなぐ接合部は原形質連絡(プラズモデスマ)と呼ばれます。動物細胞に見られる接合部のうちギャップ結合は原形質連絡に最も似ています。

原形質連絡は、隣り合う植物細胞をつなぐ通路です。ドアでつながった2つの部屋が壁を共有するように、形質細胞でつながった2つの植物細胞は細胞壁を共有しています。

原形質連絡は、部屋と部屋の間に空気が流れるように、細胞質の連続したネットワークを作ります。植物の細胞間でほとんどの栄養素や分子はこの細胞質のネットワーク(シンプラスト)を移動します。

植物の1つの細胞には、数千の原形質連絡が細胞壁を貫通していますが、原形質連絡の数や構造は、細胞によって異なり、個々の細胞でも変化します。原形質連絡によって形成された連続した細胞質は、植物のほとんどの部分を統合しています。

植物の中を移動する水や栄養分のほとんどは、木部や葉茎などの維管束組織によって運ばれます。原形質連絡はこれらの物質を細胞間で輸送し、最終的には植物全体に輸送します。

原形質連絡は多様性に富み、絶えずその透過性を変化させています。原形質連絡は、水や低分子だけでなく、受容体様プロテインキナーゼ、シグナル伝達分子、転写因子、RNA-タンパク質複合体などの特定の高分子も輸送できます。

細胞が成長すると、二次的な原形質連絡を作らない限り、原形質連絡の密度は減少していきます。ある種の寄生植物は、二次的な原形質連絡を形成して宿主に接合し、栄養分を摂取することができます。

Suggested Reading

Sager, Ross E., and Jung-Youn Lee. 2018. “Plasmodesmata at a Glance.” Journal of Cell Science 131 (11). [Source].

Zambryski, Patricia. 2008. “Plasmodesmata.” Current Biology 18 (8). [Source].