水素ガスの燃焼のような バランスのとれた化学反応を 考えてみましょう ここでは 反応物と生成物である H_2,O_2,H_2Oの間の 定量的な関係は 2分子のH_2が 1分子のO_2と反応して 2分子のH_2Oを 生成するということです この定量的な関係は 化学量論として知られており 料理のレシピでも 同じようなことが言えます 2切れの サラミ 1切れのチーズ 2切れのイタリアパンを使って 1つのサンドイッチを作ります 3つのサンドイッチを 作る場合は 材料の量は3倍になります サラミ10切れで何個の サンドイッチが作れるでしょうか サラミとサンドイッチの 比率は2対1なので 5つのサンドイッチを 作ることができます これと同じプロセスが 化学反応にも適用されます たとえば アンモニアの 合成について考えてみましょう 化学量論的係数は 分子の相対数を直接示しており これはモル単位の 相対量に相当する 1モルの窒素ガスと 3モルの水素ガスが反応して 2モルのアンモニアができます 4モルのアンモニアの合成には 必要な反応物の量が 2倍になります 窒素ガスとアンモニアの モル比は1対2で 水素ガスとアンモニアの モル比は3対2です 水素が15モルあるとすると 何モルのアンモニアを 合成できますか?モル比を換算係数とすると 10モルのアンモニアを 合成することができます 生成物の質量から 反応物の質量を推定したり 逆に生成物の質量から反応物の 質量を推定したりするには 経路を逆にたどります モル変換とは異なり 質量を含む計算は 直接的なものではありません まず 既知の質量を モルに変換します 次に モル比が適用されます 最後に 該当する化合物の モル質量を用いて モル単位の量を質量に変換します 例えば 炭化水素ロケットの 推進剤の燃焼 つまり酸素との 反応を考えてみましょう 5, 000グラムの 燃料に対して液体酸素は 何グラム必要でしょうか?まず 燃料のおおよその モル質量から 5, 000グラムを モル数に換算します 次に 35対2の モル比を適用して 必要量を酸素分子の モル数で計算します 最後に 酸素分子の モル質量から 5, 000グラムの燃料に対して 約17, 000グラムの酸素を 宇宙船内に貯蔵する 必要があることがわかります