元素は、決まった数の陽子を持ち、それによって原子番号が決まります。例えば、陽子が8個の原子はすべて酸素です。しかし、同じ元素の原子でも、中性子の数が異なる場合があります。このように、陽子の数が同じで中性子の数が異なる元素を同位体と呼びます。
質量数は、陽子と中性子の合計になります。したがって元素の同位体は原子番号が同じですが異なる質量数を持ちます。元素の原子質量(原子量)は、その元素の同位体の質量を加重平均したものです。この平均は、サンプル中の異なる同位体の相対的な存在比を反映しているので、加重平均と言われます。言い換えれば、最も一般的な同位体の質量が、平均値に最も強く寄与しているということです。
炭素、カリウム、ウランなど、いくつかの元素は自然界で複数の同位体として存在します。周期表で、元素の原子量は、地球上に生じる同位体の相対的な存在量を反映しています。
同位体は、しばしば放射能という文脈において語られます。放射性元素は、本質的に原子核が不安定な元素です。放射性元素の多くは、原子番号が84以降の元素になります。他の元素は、非放射性の同位体を持ち、ほとんどの場合、少なくとも1つの放射性同位元素、すなわち放射性体を持っています。
放射性同位体は、より安定になるために素粒子を放出します。この放射性崩壊と呼ばれる過程で、放射性同位体は放射線として知られるエネルギーを放出します。放射性崩壊は、元素中の陽子の数を変え、事実上、元素の性質を変えることができます。
放射線は、さまざまな物質の年齢や厚さを調べるのに使われます。医学分野では、PETによる病状の診断や追跡、またがんの治療にも応用されています。