F気相平衡とは、体積と圧力を変化させることで、反応物と生成物の濃度が変化することを指します。理想気体の分圧(P)は、そのモル濃度(M)に比例します。
つまり、反応物または生成物の分圧変化は、本質的には濃度の変化であり、したがって、これらの変化は化学平衡に同じ効果をもたらします。反応物や生成物の追加や削除以外にも、気相平衡における圧力(濃度)は、系が占める体積を変化させることによっても変化させることができる。気相平衡におけるすべての化学種は同じ体積を占めるため、体積を変化させると、反応物と生成物の両方の濃度が同じように変化します。このような外乱がどのような変化をもたらすかを見極めるためには、反応の化学量論を考慮する必要があります。
平衡状態では、N2 (g) + O2 (g) ⇌ 2 NO (g) という反応が反応商で記述されます。
これらの種の平衡混合物が占める体積が3分の1に減少した場合、3つの化学種の分圧は3倍に増加します。
そして、この気相平衡混合物の体積を変化させても、平衡が変化することはありません。
異なる系である2 SO2 (g) + O2 (g) ⇌ 2 SO3 (g)を同様に扱うと、異なる結果が得られます。
この場合、体積の変化によって反応商が平衡定数よりも小さくなるため、平衡が右にシフトします。
この結果は、気相平衡の化学量論と、体積による圧力(濃度)変化の影響との関係を示しています。最初の例のように、反応物と生成物の合計モル量が同じであれば、体積を変化させても平衡は変化しません。反応物と生成物のモル量が異なる場合、体積の変化は平衡を、体積変化を打ち消すような方向にシフトさせます。2番目の例では、3モルの反応物(SO2とO2)から2モルの生成物(SO3)が得られます。そのため、系の体積を減少させると、順方向の反応が逆方向の反応(3モル)よりも少ない気体(2モル)を生成するため、平衡が右にシフトします。逆に、この平衡系の体積を増やすと、反応物側にシフトすることになります。
上記の文章は以下から引用しました。 Openstax, Chemistry 2e, Section 13.3 Shifting Equilibria: LeChatelier’s Principle.