原子がエネルギーを吸収すると 電子は励起されて より高いエネルギー準位に 移動します 電子が低エネルギー状態 または基底状態になると 余分なエネルギーが 光子として放出されます 吸収された光と 放出された光の波長は 高エネルギー状態と 低エネルギー状態の差によって 異なります 高エネルギーの光は電子が 高エネルギー準位の状態から 緩和されて放出され 低エネルギーの光は 電子が低エネルギー準位の状態から 緩和されて放出されます 発光スペクトルとは ある波長の範囲で放出された 放射線を測定したものです 純粋な元素種では 広いスペクトルではなく 特定の波長の線として 発光挙動が現れます これが水素の発光スペクトルです 可視光領域の スペクトル線の集合は バルマー系列として 知られています これは 電子がn=3よりも 高いエネルギー準位から戻って n 2に降りて 遷移するときに発生します 可視光のスペクトルは 410 434 486 および656 nmで スペクトル線として表示され n=3 4 5と6からそれぞれ n=2のエネルギー準位への 遷移に対応しています 追加のスペクトル線は 紫外領域の ライマン系列や 赤外領域の パスチェン系列のような 可視領域外で 測定することができます 水素のスペクトル線の波長は R-Hはライドバーグ定数 n1は低エネルギーレベルの 主量子数 n2は高エネルギー準位の 主量子数であり 数式を用いて 予測することができます バルマー級数の場合 n1 2となります 原子によって エネルギー準位が異なるため スペクトルの発光線は 元素ごとに異なり 物質の識別に用いられます 発光スペクトルの逆数は 吸収スペクトルです 水素を見てみると 吸収スペクトルの線は 発光スペクトルと 同じ波長にありますが 暗くなっています これは 水素原子が 連続した白色光のスペクトルを 浴びたときに吸収される 光の波長です