組織や臓器の細胞構造や分子のレイアウトを調べるために、組織染色と呼ばれるテクニックが利用されます。化学固定液で保存された目的組織から薄い切片を切り出し、その後様々な染色法を用いてサンプルに濃淡をつけることができます。神経解剖学研究では、組織学的方法を用いて神経系組織を可視化し研究が行われています。
このビデオでは、神経組織の染色法をトピックとしています。神経細胞体を特異的に染色できるニッスル染色やミエリンを有する軸索を選択的に標識できるルクソール・ファスト・ブルー染色などの一般的な染色法について解説しています。また、抗体と細胞分子との特異的相互作用を利用する免疫組織学的テクニックも紹介しています。その後、組織の固定、包埋、セクショニング(薄切)、再水和といった脳サンプル準備法の基本工程と免疫組織染色およびニッスル染色の染色工程について解説しています。そして最後に、今日の研究へのこのテクニックのアプリケーション例をご覧いただけます。
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