36.3:

体内時計と季節の反応

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Biologie
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Biological Clocks and Seasonal Responses

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02:45 min

February 27, 2020

概日時計とは、植物が24時間周期で生理活動を行うための固有の分子機構です。光周性とは、暗期と明期の相対的な長さの変化に対する植物の生物学的反応の総称です。光が当たっている期間を光周期といいます。

植物の光周性の例として、季節的な開花があります。植物は、光周期の変化に概日時計を対応させることで、開花の合図を得ていると考えられています。フィトクロムは、光受容体としての役割を果たします。

フィトクロムは、開花などの光作用に関わる光受容体の一種です。フィトクロムは、開花などの光のプロセスに関与する光受容体の一群で、植物が数日間の暗期の長さを比較することを可能にしています。

短日植物(長夜植物)は、最低でも連続した長夜の後に開花します。短日(長夜)植物は、最低でも連続した長夜の後に開花し、一方、長日(短夜)植物は、最低でも連続した短夜の後に開花します。

フィトクロムには2つの変換可能な形態があります。PrとPfrです。Prは日中にPfrに変換されるため、Pfrは日中に多く存在します。Pfrは夜になるとPrに変換されるので、夜になるとPrが多くなります。したがって、植物は夜明けにPr/Pfr比を測定することで昼夜のサイクルの長さを知ることができます。冬の夜の長さは明け方のPfrの量を減らし、春の夜の短さは日の出のPfrの量を増やすことになります。